第158回(2020.02.18) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その158
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(72)
−アベノミクスを成功させるための電子空間活用戦略ー
―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(60)
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1) 
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A.Iさん、2月号では私が本当に聞きたかったことの芽が見えてきた。

I.今月号も時系列的に1990年〜2000年の実績を書きます。2月号で不足していた領域を追加しました。
●日本:重要な結論【産官学ともども気がつかず、財テクに浮かれてしまった】
@1990年からの10年間はバブルであったが大蔵省は好景気対策を演じていた。
A経済界は『時の賢者にまどわされて、財テク者を英雄と評価した』。
B筑波学園都市の開発が収益を上げたことで、まじめな日本人も騙された。
C入会したゴルフ場の会員権が高騰し、欧米の仲間入りができた気分になった。
Dこの間日本の成功を認めたアジア諸国は日本からの支援を求めるようになり、日本企業もそれに応じ支援を行っていた。この@〜Dまでが1997年までつづいた。
E1997年に山一証券が自己破産したことでバブルの崩壊が始まった。
F寝耳に水の日本政府は突然のバブルに打つ手がなくなった。

●米国:米国はソ連との冷戦がなくなり、グローバル視点での収益向上戦略に向かった。理由は先進国経済が飽和状態(日常生活の充実、不動産保有の満足)となり、先進国の出生率の低下が原因で人口減少が顕著になり、世界経済危機の可能性が近づいている。
他方発展途上国は経済成長率が高く、人件費が格安なため、途上国支援は米国の収益向上に直結すると考えたのがグローバリゼーション戦略方式である。企業は国境を越える経営的な基盤をグローバル化に求めた。従来は新興国への投資にも種々の阻害があり、簡単に進められなかった。
そのために米国は如何なる情報も制限なく国境をこえて伝達できるインターネット回路をグローバル規模で提供した。

このインターネットの存在は、各国でこれまで国内中心の経営をしていた国でも、世界規模を含めた形で自国経済を活用する機会が到来したことを理解した。
・そのためには経営のIT化が喫緊のテーマとなり、1998年にはIT経営第1号が実行された。デル・コンピュータが顧客仕様による格安PCを市場に提供した。このPCの普及が、企業や個人の生産性を高める役割を担い始めた。
・この先米国企業による経営のデジタル化が進み、2000年から経営の生産性が向上し始めた。(具体的には4月号で説明) 

●日本と韓国:1990〜2000年の海外支援について(2月分の説明の補給)
・日本企業はこの間「東大モノづくり研究所」所長畑村教授、日立でCAD/CAMを研究していた吉川良三氏がサムスンの経営改革3PI運動(1993〜2003)に協力し、3流程度の技術力を日本並みにまで成長させた。この改革の成功は韓国に新しい価値観を植え付けたこと、行動力の活発化が実現した。
・しかし、このサムスンの成長はIMF危機に直面し、厳しいIMFの要求を受け入れ、多くの犠牲をはらい、努力したことで世界レベルの企業にまで躍進した。この韓国のIMF危機の解決を通じて、韓国だけでは不可能と思われた『人間の発想の改革』に成功したことが大きかった。
・この時期の大統領は金大中氏(1998〜2003)で一時韓国を追われて、日本に亡命し、日本文化にも影響されて他国とは経済交流だけでなく、文化交流にも熱心であった。

金大統領亡命中に東大の客員教授李御寧著“「縮志の」志向の日本人”は出版時に日本人を唸らせたことで有名、金政権下では文化大臣として韓国文化を、アジアその他世界中に広めた。商品開発は現地人の意思を飲み込んで製作し、高い評価を得ている。サムスンはアジアその他、各国にその国・担当社員を派遣し、現地の情報の収集と、商品開発に関しては、現地が求める希望を受け入れ、開発するため、適度の価格で、それに見合う性能をもった商品開発に成功してきた。
・残念ながら日本の企業はこれまでも「日本製品をそのままの形で買ってもらう戦略」を実行してきた。これに対しサムスンは「相手の情報把握、生活予算に見合った商品の開発」を心掛けてきた。このため日本商品は、高価すぎて現地住民に評価されず、日本製品のグローバル競争力が年々下がっている。

しかし「韓国は経営の主眼をグローバルに求めていたが、最初は地域情勢優先の政策を演じ、知名度をあげた時点で、焦点をグローバルに求めたこと」であった。この事例はスマートフォンの世界制覇である」賢いアプローチといえる。

来月号は日本の官僚をまな板にのせます。


以上

プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)


第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managmentへの転換
  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−   
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)   (7)   (8)   (9)  (10)  (11)  (12) 

第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
  (2)  (3)   (4)   (5)   (6)  (7)   (8)   (9)   (10)   (11)    (12)  
 

 
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