第45回(2010.10.05) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その45
「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(10)
〜「How toの時代からWhat toへの転換」
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所

−「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)に消火活動チームの設置」  10年01月号       
−「働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!」  10年02月号         
−「アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる」− 10年03月号        
−How to の時代からWhat toへの転換−10年04月号
−How to の時代からWhat toへの転換−10年05月号
−How to の時代からWhat toへの転換−10年06月号 
−How to の時代からWhat toへの転換−10年07月号 
−How to の時代からWhat toへの転換−10年08月号
−How to の時代からWhat toへの転換−10年09月号
−How to の時代からWhat toへの転換−        

B.9月号では5つの課題を提唱されました。私なりに整理しますと、一つは「グローバル市場の見直し」、「モノだけでなく、コトも売りましょう」。「デジタル化視点を多く取り入れた経営」というものでした。

A.うまくまとめてくれたね。ところが一つ忘れていることがある。ビジネスをグローバルに展開すると、国内市場が小さくなって、企業はいいが、国民が幸せになるかどうか分からないという問題が起こるんだな。君はこの問題をどのように考えるかね。

B.もしかしたら先生が提唱した課題が間違っているのかもしれませんね。

A.鋭いことを言うね。どうしてそう思うのかね。

B.偉い先生方が話してくれた内容が、最近はあたらなくなってきましたよね。競馬の予想屋の確率の方が高いですよ。

A.面白いことを言うね。素人はこわいな、平気でずばりと本音をいうからね。知識人(日本人の80%)は袋叩きに会うのを恐れて口にしない。しかし、君の言うとおりかもしれない。何かが抜けているんだな。彼らの意見は「現在から将来を眺めた結論」なんだ。マスコミの頭は評論家ほど良くないから、物事の欠点ばかりを探す。これは真実だから言われたほうは否定はできない。しかし、欠点ばかり指摘しても、景気はますます落ち込むだけで、世の中をよくすることはできない。マスコミは日本の10年先、20年先を論じてもらいたいね。

B.その通りですね。しかし、勉強しないと将来のことは書けないでしょう。

A.その通りだね。将来問題は簡単でないから、「現在から将来を見るのではなく、将来から現代を見る」ことをするといいのじゃあないか。

B.現在から洞察力で将来をみるというのが常識ではないのですか?

A.じゃー、聞くけれど、現在から将来を予測すると、論拠が求められる。しかし、将来から現在を見ると、論拠がいらない。なりたい姿を描けばいい。なりたい姿を描かなければ、なりたい姿は実現できないことは事実だよね。そのなりたい姿に多くの人々が共感すれば実現できることになる。これは1990年代に提案されたブレークスルー手法という。結構役に立つよ。

B.なるほど、論理的に将来予測を立てても、論理的に社会が動くことはありませんね。大切なことはどんな社会を実現したいか、どんな企業にするのか、ビジョンに勢いのある社会や会社が成長していますね。

A.その通りだ。シンガポールの初代首相リー・クアンユー氏はシンガポールを今日の繁栄に導いた人物であるが、最近彼は次のように発言している。「私は日本の戦後の復興から多くのことを学んできた。アジア諸国の繁栄も日本から多くを学んで今日に至っている。日本は多くの素晴らしいものを持っている。ただ残念なのは、日本の現状である。欠けているのは、この国をどこへ持っていくかという青図を持っていないことだ」。青図とは未来の姿があり、その姿に向かって、現在から未来にいたる道筋を描くと、具体的にはPMをすることでビジョンが実現できる。
これは本来マスコミや政治家がすることではないか。日本が1990年に世界一競争力のある国になったために、権力者群が保守的となり現状維持を望み、国民も同調したから社会が停滞してしまった。

B.それはわかるんですが、今の日本は韓国、中国にも負けて、元気がありませんよ。

A.それは、マスコミの記事の影響で、皆がそのように思い込んでいるだけにすぎない。日本のよさを皆が認識し、ビジョンを出して出直せば問題ないよ。
B.ありがとうございます。次回は日本のよさとビジョンを話してください。



プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)

第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1) 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)   (7)   (8)  (9)  (10) (11)   (12)

第87回 “想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
  (2)   (3)  (4)  (5)     (6)   (7)    (8)   (9)    (10)  (11)   (12)  

第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
  (2)     (3)   (4)    (5)   (6)   (7)    (8)   (9)   (10)    (11)   (12)   (13)   (14)  
  (15)   (16)    (17)   (18)  (19)  (20)  (21)   (22)   (23)   (24)   (25)   (26)   (27)   (28)   (29)    (30)   (31)   (32) 
 

 
一覧に戻る
スポンサードリンク
読者からのコメント

■本稿に対するご意見,ご感想をお聞かせください.■

は必須入力です
コメント
自由にご記入ください

■氏名またはハンドル名
■会社名または職業
■年齢

  
このコンテンツは「プロジェクトマネージャー養成マガジン」としてメルマガで配信されています.メルマガの登録はこちらからできます.