第100回(2015.05.19) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その100
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(14)
−アベノミクスを成功させるためにー
―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(2)
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所

―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(2)


A.先月Zさんから聞いた水野和夫著「人々は何故グローバル経済の本質を見誤るのか」、「資本主義の終焉と歴史の危機」、冨山和彦著「稼ぐ力を取り戻せ」、「ビッグチャンス」を読み、21世紀は20世紀の延長ではないということを痛感した。MBAの戦略では勝てない。20年間空白だった日本企業の現時点の組織能力では新興国にも劣っていることがわかった。興味のある人は、本を読んでもらうことにして、Zさんから上記の本を読まなくても、何をするべきかをわかるように話してもらえるかな。

Z.承知しました。組織能力の向上は大切ですが、組織能力を向上させても世界中から仕事を取ることはできません。そこで今週は地政学とは何かを勉強しましょう。理由は地政学的戦略がないと天下は取れないからです。アベノミクスは日本が大きく勝ための戦略を考えねばなりません。日本国は過去繁栄した欧州から“ファー・イースト”と言われる競争外の場所にいました。そため学校では地政学を教えていません。日本がアベノミクスで勝つには、彼らの戦略に打ち勝つ必要があります。地政学的戦略の場合最も大切な発想は『戦いの場』を考えることです。地政学の進展を考えるため、大学受験の世界史を思い浮かべてください。

@大陸系地政学:ローマがその最大の成功者でした。戦いに勝つことと、その後の維持管理です

A海洋系地政学:コロンブス:1492年アメリカ大陸発見、1519年マゼラン世界周航。大航海時代が始まる。スペインは1521年南米アステカ王国を征服し、金銀を欧州に持ち込み、繁栄を謳歌
 ・オランダ1581年スペインからの独立宣言、・1602年東インド会社設立(株式会社)中国貿易で巨大な富を得る(シルクロード経由の貿易に勝利)
 ・イギリス1588年スペイン無敵艦隊を破る。1600年東インド会社設立。インドでの綿製品産業と海路貿易で勝利。

B制空権に保護された制海権:米国は二次大戦を通じて世界の富の半分を支配。戦後の世界経済の覇者となる

C月面着陸による制宇宙権でソ連を崩壊させる。1991年

D国際金融資本はグローバリゼーション政策に勝利(ソ連崩壊〜今日まで)。
  地政学では、時代とともに勝者が交代しています。今のグローバリゼーションは何を支配し、誰が勝者か皆さんで考えてください。

B.何かを支配したかというと、やはり国とか地域とか海域とかの場所ですよね。

C.場所という表現を時代ごとに命名するとわかりやすくなります。最初は陸地という領土ですね。次が海でした。これは交易ですね。海洋を利用した交易の権利です。ソ連を倒したのは宇宙という空間を抑えることで、対ソ連戦の優位性が確立し、世界を抑えることができました。

D.宇宙空間と経済性との融合が、経済的覇者となる例をかんがえればよいのではありませんか。 

Z.発想はその通りです。ぴったりした命名法はありませんか。

E.インターネット空間の利用だと思います。例えばアマゾンは書店を持たないのに、本屋を凌駕しています。

Z.ありがとうございました。狙いは結構です。「21世紀の歴史」〜未来の人類から見た世界〜という本を書いたジャック・アタリ(ミッテラン、サルコジ元フランス大統領特別補佐官)の10の助言の一つに『日本は地政学的思考を念入りに構築し、必要となる同盟関係を構築すること』がありました。私は21世紀を地政学的戦略を3つに分類してみました。

  @21世紀型【電子・金融ヴァーチャル・リアル空間】地政学的戦略
  A21世紀型【電子・知財ヴァーチャル・リアル空間】地政学的戦略
  B21世紀型【電子・コミュニティ ヴァーチャル・リアル空間】地政学的戦略を考え出しました。

  21世紀グローバリゼーションは国際金融資本が考え出した世界戦略です。20世紀末に先進国は需要の伸びなやみ、金利が限りなく0に近づいてきました。国際金融資本は先進国を見限って、新興国への投資を行いました。この投資のお蔭で、新興国は急激に経済成長ができました。

A.面白い話だ。各位は来月までに21世紀型とした意味は何か、電子・金融空間とは何か、電子・知財空間とは何か。電子・コミュニティ空間とは何か、ヴァーチャル・リアル空間とは何かを考えてほしい。20世紀との劇的な相違を考えるとわかるはずだ。



以上

プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)


第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)   (9)  (10)  (11)  (12) 

第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー
“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)

  (2)  (3)   (4)   (5)   (6)  (7)   (8)   (9)   (10)   (11)    (12)  

第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
  (2)    (3)    (4)    (5)   (6)   (7)    (8)   (9)   (10)    (11)   (12)   (13)   (14)
  (15)   (16)    (17)   (18)  (19)   (20)  (21)   (22)   (23)   (24)   (25)   (26)   (27)   (28)   (29)    (30)   (31)   

 
一覧に戻る
スポンサードリンク
読者からのコメント

■本稿に対するご意見,ご感想をお聞かせください.■

は必須入力です
コメント
自由にご記入ください

■氏名またはハンドル名
■会社名または職業
■年齢

  
このコンテンツは「プロジェクトマネージャー養成マガジン」としてメルマガで配信されています.メルマガの登録はこちらからできます.