第42回(2010.07.09) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その42
「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(7)
〜「How toの時代からWhat toへの転換」
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所

−「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)に消火活動チームの設置」  10年01月号       
−「働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!」  10年02月号         
−「アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる」− 10年03月号        
−How to の時代からWhat toへの転換−10年04月号
−How to の時代からWhat toへの転換−10年05月号
−How to の時代からWhat toへの転換−10年06月号 
−How to の時代からWhat toへの転換−        

B.6月号では「モノを売ることからコトを売ることに切り替えろ」という話しで、売るものはマネジメントや文化などなどという話しでした。何かわかったような気がしますが、では売れる文化って何と聞かれるとまたわからなくなります。「アニメを売りましょう、映画を売りましょう」ならなんとなくわかりますが、簡単ではありませんよね。

A.先月「日本人は劣等感を持ったエリートによって支配されている」と話した。日本のマスコミは自分たちのことを全く理解していないで、卑下ばかりしていないか。新聞で「日本は駄目だ」というと誰も怒らないで同調していないか。これが日本を駄目にしている。少し、発想を変えてみよう。ワールドカップで日本は善戦したよね。マスコミは誰も日本の潜在力を評価しなかった。評価した人間は負けると袋叩きに合うからだ。勝つと手のひらを返したように褒め称える。

B.何がいいたいのですか。

A.日本チームも自信を持つと強くなるということだよね。動きにゆとりがでてきた。そこでだ、自分たちの素晴らしいことは何か考えてみよう。
@日本国民は平均的レベルとして、世界最高の生活をしている。
米国の金持ちは桁外れな金持ちで日本人が太刀打ちできないが、庶民レベルで言うと日本は世界一豊かだそうだ。劣等感を持ったエリートは米国に憧れを持っているため、この事実がわからない。日本はバブル直前で世界最高水準に到達したことを理解しよう。

B.言われてみるとその通りかもしれないですね。

A.では質問するよ。
Aインフラ整備について。日本では飛行機の飛ばない飛行場が建設されて、顰蹙を買っており、インフラ系産業を日本のマスコミは斜陽産業といっている。では、目を世界に転じると、インフラ産業は斜陽産業かね?

B.いいえ。全く逆でインフラ不足です。

A.その通りだ。原子力産業、水関係産業は世界的に見ればこれから金の卵を生む産業だな。日本はインフラ系産業が弱いと思うかね?

B.逆に強いと思います。

A.では、原子力発電設備の国際入札でなぜ日本が負けたと思う。日本の電力会社は韓国の電力会社に細かいノウハウを数多く伝授しているくらいレベルが高い。いま、米国には原子力関連エンジニアがいなくなり、日本を頼りにしているくらいだよ。

B.インフラとは国家にとって50年先を見た投資ですよね。先月習いましたが、原子力施設という、「モノ」を売るのではなく、「モノ(設備)」と「コト(運転ノウハウ、保守、人材育成、安全対策等)」を含めて信頼関係を築き上げて売込みが成功するのだと思います。

A.素晴らしいね。信頼関係まで含めた売り方とは、単にモノを売る前に、信頼関係を創り出す活動を含めたビジネスモデルだ。発想を変えると日本連合は世界一と考えていい。
日本のエリート官僚である外務官僚はビジネスに弱いことで有名で、鈴木宗男代議士を頼りにしていた。かれば新興国で力を発揮していたのは、新興国からの依頼には極力対応しており、絶大な信頼関係を築いていたことが知られている。「コト」の外交だな。

B.新聞を読んで、彼は悪の権化だと思ってましたよ。

A.日本はインフラには強いが、信頼を売ることをしなかった。ODAを使って発電所その他多くの設備を納めてきた。技術能力レベルの低い国に、日本の最先端技術設備を納めたから、彼らでは運転ができず、使われていないらしい。日本のODAはその金を使って日本の企業が自分に都合の良い設備を納入してきた。そのため、相手国から大きな評価を得られなかった。使った金が生きなかったな。

B.では、これからは最先端技術で勝負するのではなく、人手が余っている国では、無人の工場を作っても仕方がないということですね。相手のニーズをよく調べて、相手に喜ばれる提案で信頼を勝ち取りなさい、ということをいいたかったのではありませんか。

A.やー、やー参ったな。すっかり先を読まれてしまったな。まったく、その通りだよ。モノだけを売るのではなく、相手が喜ぶサービスを売りたいね。韓国は国が率先して実行している。日本の役所も省庁の壁を破ってでも、国のために貢献して欲しいね。国内の壁が破れなくて、相手国の壁を破ることは難しいよね。

B.わかりました。私たちに実績がある問題ばかりですね。ワールドカップの選手のように逃げないで、自信を持って、モノとコト両方の売り込みに努力しようですね。


プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)

第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1) 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)   (7)   (8)  (9)  (10) (11)   (12)

第87回 “想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
  (2)   (3)  (4)  (5)     (6)   (7)    (8)   (9)    (10)  (11)   (12)  

第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
  (2)     (3)   (4)    (5)   (6)   (7)    (8)   (9)   (10)    (11)   (12)   (13)   (14)  
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