第40回(2010.05.13) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その40
「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(5)
〜「How to の時代からWhat toへの転換」
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所

−「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)に消火活動チームの設置」  10年01月号       
−「働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!」  10年02月号         
−「アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる」− 10年03月号        
−How to の時代からWhat toへの転換−10年04月号
−How to の時代からWhat toへの転換−

B.4月号では強かった日本の製造業は技術で勝ちながら、ビジネスで韓国、中国に負け、グローバル市場で敗退している話しでした。これからどうなるんですかね。

A.これは簡単な話ではないが、日本は技術を持っているから心を入れかえ、現地密着型の商売をすることだな。そのためには現地生産が増え、国内の人間が要らなくなるという問題が出てくる。これからは輸出が伸びると、日本人が入らなくなるという困った現象が起こる。

B.それでは少子化現象になっても、就職難が続くことになりますか。

A.それもあるかもしれないね。そこで改めて、国内産業を興す必要がある。

B.何か良い方法がありますか。

A.簡単ではないがあるね。それは政府が関与していたビジネスを民間がやることだね。

B.政府が関与しているビジネスとはどんなものですか。

A.第一が農業だな。日本の農業は役所と農協を金持ちにしたが、農業はだめにしてしまった。病院関係だな。君たち病院に行くと、検査、検査で金ばかり使うよね。検査データがどの病院でも利用できればコストが下がる。健康保険の破綻も脱がれる。

B.なぜ、そのような無駄をしているのですかね。

A.無駄が、役所の役得なんだな。補助金を出すから、天下りができる。天下りができれば医師会の要求を呑む図式ができている。これで万事うまくいくかというと無駄を承知補助金だから結局経営は破綻するわけだ。民間の企業は競争が激しく智慧を絞って生きているが、智慧を絞らない経営は結局放漫経営になる。放漫経営のつけを国民に回せば役人は誰も責任を取らないですむ。国民は次第に疲弊するが気がついたときは末期的症状になる。このことを国民が怒りを示さないかぎり続くね。

B.でも、病院も民間で営業していますよね。

A.医者はビジネスがわからないから経営難になる。このままでは駄目になるので、企業が病院を経営することになるだろうが、今は禁じられている。次が旅行業だな。政府は観光ビジネスを重視しているといいながら、世界中の人を集める大空港を造らず、飛行機の飛ばない空港建設に励んでいる。空港建設費が高く、航空機の離着陸が少ないから航空機の空港利用料金が高くなる。日本の空港に止めるより韓国の空港へ行ってしまう。結果的には観光ビジネスを阻害する要因をつくりだしている。

B.もし、大企業が海外に移転したら、国内は役人と老人ばかりになりますよね。

A.そこだよ。日本人がまず、実態を正しく認識し、役所も含めた改革をしないと日本はよくなりようがない。行き着くところまで行かないと日本人は目覚めないだろうね。韓国はIMF危機というのがあって、財閥がおかしくなった。しかし、この危機をバネに努力をした韓国企業はグローバル的に強くなった。日本人も同様にどん底に追い込まれると強い面がある。非効率的な経営でここまでやってきたから質の高い経営に変えれば、そこに宝が埋蔵されていると思わないかね。そこでだ、国民が頭の切り替えをすることだ。

B.役人に頭の切り替えをしてもらうことでしょう

A.私のいっているのは、日本人全員に切り替わって欲しいと思っている。日本人に欠けているのはマネジメントと言う概念だ。「ものづくり=技術」の発想だけでは世界に勝てない。バランスのとれた考え方だ。商品開発だけではなく、営業、保守、サービスもすべてが新しい手法を開発し、総合力で勝負しないとこれからは勝てない。
  さて、悲観的なことばかり言ってしまったが、実は日本には世界もうらやむ多くの宝物が埋まっているんだ。日本人がその宝物を探さないと浮かばれない。

B.それって何ですか?

A.目に見えない資産だな。第一は腹を決めたら強い国民である。とことん追い詰められたら、役人も確実に変わってくれる。エリートが変わらなければ駄目だ。「100年予測」と題する本で、米国の陰のCIAといわれるジョージ・フリードマンが日本人は追い詰められると団結力が硬くなり、底力を出すから世界で一番怖いといっている。

B.なるほど、外国人に言われてみるとそうですね。

A.次に日本人は長年の道徳観が国民の中に残っており、信頼できる国民である。米国は近年無理な戦争や、詐欺まがいの金融ビジネスが幅を利かせ、信頼性が低下したな。中国も同様に強欲だ。これらは長い目でマイナスになる。

B.日本にある宝物をさがしましょうよ。

A.産業資本主義、金融資本主義ではこれからの資本主義はなりたっていかなくなる。これからは資源消費の少ない、モノを売るのではなく、コトを売る時代になる。日本にはこの売るものが沢山あるんだな。ただ見えないだけだ。インタンジブルス資産というやつだよ。来月までにしらべてごらんよ。韓国はすでに実行しているよ。日本人は韓国に学ぶ時代になったな。そして協力し合う時代と思うよ。


プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)

第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1) 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)   (7)   (8)  (9)  (10) (11)   (12)

第87回 “想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
  (2)   (3)  (4)  (5)     (6)   (7)    (8)   (9)    (10)  (11)   (12)  

第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
  (2)     (3)   (4)    (5)   (6)   (7)    (8)   (9)   (10)    (11)   (12)   (13)   (14)  
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