第160回(2020.05.22) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その160
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(74)
―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(2)
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所
第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1) 
第160回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(74)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(2)

A.今月号から問題点の摘発をすることになっているが、準備はできたかな。

I.政府が産業界に求めているのが“アベノミクス”です。1997年のバブル崩壊以降政府が景気対策として国債を発行し、従来通りの手法で景気対策を実施した。大蔵省と日銀は国債を活用できるのは官庁だけと制限してきたが、成果が出ず安倍内閣が民間活用を指示し、行政と民活で、都道府県の収入増強を試みた。ところが財務省は民主党政権時代に彼らの政権運営の経験不足で、大蔵省にしてやられ、消費増税を実施させられた。このため、日本の経済は景気対策を2年間し経済の現状が改善されると、次に増税開始で、景気対策が後戻りする。ここで内閣が困って、増税延期という鼬ごっこをしてきたために、企業は新しい案件に取り組まなくなった。安倍内閣の成立で変化したことは、当分増税を延期したことで景気対策が軌道に乗り始めた。そして政府は民活で成果がだせる案件に対しては国債の活用を認め、従来にない予算を確保できたことである。

◎私が住む町の地域再生協議会の案件募集に参画したのはこの“アベノミクス”導入の時期でした。以下協議会案件の実施過程を説明します。     
 @)XX町総合計画・人口ビジョン・総合戦略の策定
・XX町総合計画、中期基本計画の策定
・具体案の策定と国の承認と予算の確定
・承認案件の実施
第1次計画は初めての計画であったが、町と都市開発専門家によって作成された上記総合計画が優れていたため、提案された案件は国からの予算を確保し、規模の小さな案件ではあったが、初めての経験ながら成功裏に終了した。

 A)追加案件の公募と採用実施
私は第1次計画後の追加公募から参画した。
(1) 公園の部分的改造と町の北部地区の散策路開発案件→採用され完了した
(2) 「町の人口増強のため県住宅公社の遊休アパートのリホームで、子育て希望の共稼ぎ家族を募集し。母親の残業による自宅への帰宅が遅れる状況に際し地域内老人会のサポートによる幼児のケア活動」を行う方式を提案

◎提案した理由は町の総合戦略の中で最重要課題だったため実施したかった。
・困難な案件だが、プログラム・マネジメント+プラットフォーム・マネジメントで、できる確信あり
  ◎結果:提案内容の受け取りを拒否された。説明も拒否された。
      その対応に驚きましたが、たまたま拒否された翌年に下記@、A、B、Cの本が出版されたことで、内容を読み、彼らの行動が理解できた。
@ 【天才を殺す凡人】:“アベノミクス”も含めてですが、提案の未来計画は秀才から見たらリスクである。出世の妨げにもなるという発想が生まれる。提案に対し、「これまでに成功事例がないこと、当協議会はすぐにできる案件しか取り扱わない」と簡単に拒否された。私は「天才ではないが、プログラム・マネジメント+プラットフォームマネジメントは本案件に対して、誰も考えなかった天才的な提案といえる」と自負していた
A 【優れた発想は何故ゴミ箱にすてられるのか?】:どの案件も必ず制約条件がある。
この制約は何かを調べ、制約を乗り越えると、すべての案件は実施可能になるという内容の本で、上記の提案は制約条件を解決できる提案であったが拒否された
B 中根千枝著【タテ社会と現代日本】:日本の組織社会では終身雇用で、年功者の位置づけがある意味で厳しく守ら得ている。前著『タテ社会の人間関係』ではその人の持っている個々人の属性(資格)よりも「場」での先輩・後輩的な順位が守られる。
この場合、後輩は先輩を超えて行動することがゆるされない壁に阻まれた
C 小熊英二著【日本社会の仕組み】雇用・教育・福祉の歴史社会学
・ここでは日本社会の組織とその仕組み「3つのしくみ」から解説がなされており、「日本型雇用」起源、民主化と「社員の平等」などの研究もなされている。
私の提案は、この町の「タテ型社会」への突然の侵入者です。タテ型の中には部、課、係という中でそれぞれの掟がある。この提案はこの組織の職員に取って経験にない新しさがあり、担当課の職員全員を納得させられないという本音があったと思う。そのため日本の組織の優れた点である「和」の構成ができず、組織の活性化につながらないという経験則に基づいて拒否したのかもしれない。
しかし、時代の変化は和を崩すことから始まる。「和」は組織人にとって心地よいため、時代遅れとなる欠点をもっている

A.Iさんはここで何を言いたいのか説明してください。

I.ありがとうございます。このエッセイは前向きに進めている人々と従来を継続している人々が、お互いに話し合いをし、協力をする方向を考えてみたいですね。今の日本人は何をするべきかわかるはずです。次回は問題点を対比し、内容の見える化を図ってみませんか。

A..Iさん。ありがとうございました。来月もよろしく。


以上

プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)


第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managmentへの転換
  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−   
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)   (7)   (8)   (9)  (10)  (11)  (12) 

第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
  (2)  (3)   (4)   (5)   (6)  (7)   (8)   (9)   (10)   (11)    (12)  
 
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(13)―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)

第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)
  (2) 

 
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