第148回(2019.05.21) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その148
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(62)
−アベノミクスを成功させるための電子空間活用戦略ー
―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(50)
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1) 
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A.四月号の記事では町長と話し合う意向であったが、その後どうなったのかな。

I.Aさんのご提案の【天才を殺す凡人】初版31年1月を読みました。私は天才ではありませんが、確かにこれらの被害を長年経験してきました。これらの経験に際し、日本社会に存在していた【タテマエとホンネ】(【T&H】)という慣用句『世の中にはタテマエとホンネがあるうまく使い分けしなさい』があり、これを私流に下記展開して使ってきました。

【T&H】ケース1:「タテマエ上は駄目だが、この場合はホンネとしてこちらが正しい」と考えて行動するケース(人情優先ケース)
【T&H】ケース2:「人情としてはそうかもしれないがタテマエを崩すと社会が成立しない」いう本来の正論を貫き通すケース(正論優先ケース)
【T&H】ケース3:わが社はこれからイノベーションを図らねばならない、しかし簡単には目標を達成できない。私が社長でいる間は難しい研究は先送りしよう(天才を殺す凡人のケース)
【T&H】ケース4:バブル崩壊後、2000年に入ると米国各企業はIT経営に転換した。日本企業もIT経営を目指し、米国企業からIT経営モデルを購入し、経営基盤のIT化を進めた。しかし日本の経営基盤が稟議体制であったため、急遽「タテマエ」としてはIT(デジタル)経営を行っていると発表し、ホンネではアナログ経営にもどってしまった。残念ながらこれが日本企業のグローバル戦略を遅らせている。

イノベーションに関する日本大企業の大筋はケース3、4があてはまり、【天才を殺す凡人】的行為が大企業に蔓延しています。まして地域開発的活動に関して役所は「タテマエ」本位の組織です。町が支配する再生協議会で、民間からの協議会幹部がイノベーションを主張することが難しいかもしれません。

A.このまま手をこまねいていいのかな。

I.私が以前実施したのは「時が来るのを待つ」という戦略でした。その場合は自己の企画を文書化し、【天才を殺す凡人】に書かれた『共感の神』に渡しておきました。再生協議会では、今の計画で町の予算拡大に貢献できなければ自然消滅になるか、再度募集を図るかということになります。今の動きに抵抗すべきでないと考えます。

A.『共感の神』とは、いったい何なのかな?

I.天才は大衆とのコミュニケーションに難があるため、簡単に凡人に殺されてしまいます。天才の才能を見抜き大衆にその才を知らしめ、大衆の共感を喚起させる人物のことです。成功事例で言うとソニーの盛田副社長、本田の藤沢副社長で、この組み合わせの良かった企業が困難を乗り切り成功しています。
私が宇宙開発事業団の子会社的存在の企業で役員をしていた時、このままでは債務超過になるおそれがあったので、「社員のための経営学」という小冊子を書き、社長はじめ全役員はじめ社員にくばりました。「どうすれば会社は駄目になるか、それを止めるには何をするべきか」という内容でした。同時に事業団の有力課長にも、この小冊子を献上しておきました。結果は債務超過となったとき、事業団の有力課長が「共感の神」になってくれました。

A.それは作戦勝ちだったが、今度はIさんに「共感の神様」がいるのかな。

I.この町の選挙で新人町会議員を当選させました。後援会で彼を教育することを考えていますが、これは「共感の神」にはなれません。後援会長に白羽の矢を放ちました。OKはもらいましたが、前例のないことなので、長い目で進めていくしか方法がありません。

A.それはたいへんだな。

I.しかし、これから面白い話をします。やはり米国流の経営論理を取り入れたいと思います。

A.どうゆうことかな?

I.本年4月に【優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか?】という本が出版されました。この本の著者は私の友人で「共感の神」になりえます。来月詳細をお話しします。

A.来月号を期待している。


以上

プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)


第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managmentへの転換
  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−   
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)   (7)   (8)   (9)  (10)  (11)  (12) 

第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
  (2)  (3)   (4)   (5)   (6)  (7)   (8)   (9)   (10)   (11)    (12)  

第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(13)―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)

第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)

 
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