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第141回(2018.10.19) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その141
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(55)
−アベノミクスを成功させるための電子空間活用戦略ー
―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(43)
渡辺 貢成 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所 |
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
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A.先月はIさんが今までの沈黙を破って、協議会に挑戦状をたたきつけると言っていたので、その内容を説明してもらった。挑戦状は3つに分割されていた。
@)2年前から実施してきた第1次計画の実績とその評価
A)これから進める第2次計画の進め方。
B)最終的に実施しなければならない第3次計画の概要
である。
この3部作に関し説明してくれないか。
I.わかりました。3部作にした理由は、再生協議会の幹部はPM(プロジェクト・マネジメント)の経験がないPMの素人です。参画しているメンバーは更に経験のうすい人々です。協議会の幹部は自分たちの経験のない仕事は、経験を積むところから実施しなければならないと考えている人々です。PM専門家から見ると、この謙虚さは称賛されるべきものです。そこで経験主義を活かして3部作としました。
@)第一次計画とは何か、成果は何だったのか?
・計画の内容とその実績を書き上げた。結果は彼らの謙虚さが功を奏し、奇蹟的な成果をあげたことを明記した。最も重要な成果は幹部に対する参加者の信頼感の向上です。
A)第二次計画とは何か:再生協議会の使命は『町の人口減少による町予算の縮減額をできるだけ減らすことである』。
・第1次計画では、再生協議会が国・町から得た予算を使って実行した。しかし、究極の再生協議会の目的は、プロジェクトの完成だけでなく、そのプロジェクトの持続可能な維持管理を実証すことです。第二次計画は協議会が自らが、ビジネス的センス或いは経営者的感性の持ち主であることを示すことです。第一次計画はモノをつくればよかった。第二次では収益をあげる工夫が求められていることを強調しました。
第一次計画は運用を“タダ”にしてきました。彼らの正念場はビジネス的『価値創出』を達成することです。第二次計画の成功で協議会は信頼されますが、計画の規模が小さいため、将来の町行政に大きく貢献することができませんが、この試練を経て、第三次計画へ進むことができます。第三次計画は子育て環境を構築し、人口縮減への対応策を示しているからです。
B)第三次計画とは何か、ここで書かれているのは最も重要なことです。第三次計画は子育てを含めた内容であるため、複雑な仕組みを構築して実践します。そのため専門家の参入が必要です。
今度の安倍改造内閣に選ばれた片山さつき地方創生大臣は“アベノミックス”の課題解決には専門家の参入が、必要不可欠で、従来の経験だけで成功させるのは難しいと明言しています。
私が考える第三次計画はプロジェクトマネジメントだけではできませんが、プログラムマネジメントで処理できます。
わたしが心配しているのは協議会幹部が専門家を入れるのを回避しようと考えたら、この案は没となり、町の再生は小規模なものになり、“アベノミックス”が求めているものと乖離します。ここが正念場です。
A..言われることは分かった。Iさんの望みは何かね。
I.私の願いは『第三次計画案を書類として提出』しておくことです。多くの幹部クラスの人は自信を持っていますが、失敗した時の対策を考えていません。自分流を押し出すのも結構ですが、彼らが失敗をしたときのエビデンスを残しておきたいと考えています。過去の経験では、失敗し「にっちも、さっちも行かなくなった時」第三者が私の案を採用してくれるからです。そうすれば、公に公表されることなく、第三次計画が実施され、町の繁栄に寄与できるからです。
経験の乏しい人たちは「学んだ戦略にこだわります。しかし戦略とは、どのような形で、誰が、何時使うかを見極めることが、戦略成功の手順です。
A.古今の戦略家は「時代に適合した戦略を何時、誰にやらせるか、実行のプロセスを考える。知恵が生み出した実践力が必要ということかな」。
I.戦略は教科書に従って実行するのが当然と考える人々が90%です。このエッセイを書いている目的は「戦略とは知識ではなく、使うときの条件:時、ところ、周囲の情勢、社会の流れを見ながら、自在に変化させることで、成功への道を開くことをいいます。このエッセイは実践を通じて、状況を見ながら課題を変えていく様子を書いてきました。従って最後の落としどころは、最後になるまでわかりません。
以上
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プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー |
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう (2) (3)
第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1) (2) (3)
第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
(5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15)
第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managmentへの転換
(3) (4) (5) (6) (7)
第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
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第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)―
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)
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