第112回(2016.05.20) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その112
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(26)
−アベノミクスを成功させるためにー
―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(14)
渡辺 貢成
 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1) 
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−アベノミクスを成功させるための電子空間活用戦略ー

A.今月も“ゼロベース発想”で進めてください。

H.私の“ゼロベース発想”は常に大きな目標を掲げてトライします。

A.なぜですか?

H.日本人は改善が好きです。すぐできる提案を皆が賛成するからです。これが日本的ムラ社会のやり方です。これでは全く駄目です。

A.しかし、多くの日本人が進めているからには何かメリットがあるからじゃないか!

H.その通りです。皆にわかり易い方法は予算が取りやすいのです。予算をとるということが目的になっています。目的とは一番大切なことをすることです。
ダメな事例を説明します。日本はこの20年間国債を発行してきましたが、大蔵省は民間に使わせるとバブルになるという理由でその利用者は官としました。1000兆円使いましたが、日本のGDPは20年間500兆円と全く変わりません。国民に重要な保育所も、成田空港も貧弱なままです。
ハブ空港がないから、地方空港利用者は韓国経由で渡航します。海外の空港は新幹線で首都に行きます。ハブ港がありません。通関に時間がかかりますから外国船はできるだけ日本に来たくありません。国民の金を1000兆円使ったのに国民に利することは何もしていません。

しかし、日本の国民は怒りを投げかけません。国民も官と同様に何をするべきか全く考えていないからです。最悪なことは、国民の貯金を使い果たしたと、財務危機を財務省が国民に訴え、消費増税を民主党首に約束させたことです。それでも「債権者の国民」はまだ怒りを示す代わりに、増税やむなしという「債務者の財務省」に協力しています。警察から頻繁に「おれおれ詐欺」への警告を受けていますが、消費増税は「債権者が債務者になるという日本最大のおれおれ詐欺だ」と思います。
でも詐欺に引っかかる国民に責任があります。それは国民もまた補助金をむしりとる習慣ができているからです。60年も前にこの悪しき習慣を朝日新聞の“天声人語”は「花見酒の経済」として警告していました。

A.それで、何がいいたいのかね。

H.人は満ち足りると、目標が見えなくなります。組織も目標が見えなくなります。優秀な人材を集めた組織は失敗しないことが仕事になります。

考えようによっては、将来はともかく20年間の空白でも豊かに暮らせているのは日本人に不思議な力があるからです。クールジャパンという番組がNHKで放送しています。庶民が次から次と新しく、面白いことを考えています。外人もこれにはまっています。
最近出版された「ハーバードで一番人気の国・日本」がこの1月に出版されています。是非読んで下さい。日本人が一番日本人を知らないのです。“アベノミクス”は国債の利用を民間に任せました。税収が増えました。しかし、消費増税で市場が縮小しました。民間企業が折角儲けた金の使い道をふさぎました。いま、大企業に300兆円余剰金があります。

米国は金で金もうけをする方向でビジネスを進めていますから、今大統領選で問題となっている中産階級が没落の方向に進んでいます。EUもドイツの独り勝ちで、運営が難しくなっています。日本国民は賢い人々を集めて、積極的に金もうけを考える時です。
21世紀の戦略は【電子空間・ビジネスモデル(バーチャル→リアル)】の形式で実行されます。新しいビジネスは異業種融合的なものが出てくるはずです。その場合企画(バーチャル)段階でゴーをかけます。一番乗りです。企画案件を実行するとき、リスクを検討し、学習しながら、リスクを避けながら進めて行きます。「実行し、反省し、実情に照らして修正していく」方式を見つけ出していくべきです。囲碁の名人とAI碁の戦いで、AIは相手との戦いで経験を吸収して、その経験をすぐ反映させてAIに勝利をもたらすようです。

A. その通りだが、君が言いたいことは何かね。

H.国民の貯金はなくなりました。消極的になっている場合ではありません。ここで皆さんに、A町での事例に取り組んでもらいます。A町は「長寿が里」と呼ばれているブランドの町です。少子・高齢化コミュニティの課題は全国共通です。世界は日本に高齢化社会の解決案を求めています。ユニークなアイデアを出してください。

@どこでもやっている提案(一番必要だがユニーク性レベル1)健康法など
A 趣味・娯楽サークル(種類の多さがありユニーク性レベル2)
B ・超GDP評価(国レベルの評価をGDPで行っているが、超GDP採用)
 日本はGDP20位、超GDPは世界1位内容来月紹介)レベル3(グーグル参照)
 ・『顔の見える街づくり』レベル3(「協創力」が稼ぐ時代参照)
C ボランティア活動評価システムの採用レベル4
D 超特殊(何があるか考えるレベル5)
易しく考えてください。気が付く方法を並べる習慣があなたの能力を高めます。


以上

プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう   (2)  (3)


第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1)   (2)   (3)

第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
 
  (2)   (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)

第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managementへの転

  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)

第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
  (2)  (3)  (4)  (5)

第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−   
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)

第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)― 
  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)   (9)  (10)  (11)  (12) 

第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー
“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)

  (2)  (3)   (4)   (5)   (6)  (7)   (8)   (9)   (10)   (11)    (12)  

第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1) 

第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)

 
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