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第192回(2023.02.24) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その192
「アフター・アベノミクスー異形の経済政策はいかに変質したか」
渡辺 貢成 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所 |
芝 安曇
私は、民主党の野田政権後で、安倍政権が誕生し、【アベノミクス】が登場したことに希望がもてた。それは小泉政権が2001年に総理となり活気が出たが、小泉政権は米国の対応は初めから理にかなっていなかったのではないかと思うようになった。アベノミクス以前の日本はバブル崩壊の後始末として、小渕内閣が1998年森内閣2000年第2次2001、小泉内閣2001年から2005年、次に民主党関連の政府が続き、民主党のデフレ政策の対抗手段としてアベノミクスが出発した。
民主党は政策として最後の総理の野田政権がデフレ政策を示したが、時すでに遅く、安倍政権がアベノミクスを提案してしまった。ところが財務省は「デフレ宣言は辞職前に行ったので有効である」と宣言した。しかし、既に安倍政権は『緩やかなインフレ2%』を実施し気勢をあげた。ところが次の月に財務省は強引にも8%の消費税を宣言した。ところがアベノミクス派はこれを拒否しなかった。安倍政権は大蔵省の役人のミスで森友学園の土地買収問題でトラブルが発生していること、加計学園認可の問題、安倍総裁の花見の催しが問題になっていた。政治家が政権を取るということは、日本に活気をもたらすためである。実は日本は小泉時代に米国ブッシュ大統領の要請により、新自由主義レイガノミクスを要求され、貧乏対策的政策を実施する羽目になっていた。
アベノミクスはここで復興を目指す発想が求められており、全体として上向きの政策を模索した。最初の攻勢は第一の矢である。戦後からこれまでの政策は都道府県で有望な場所の開発であったが、資金不足で県は貧乏政策を余儀なくされた。資金さえあれば日本は更に活性化できると考えた。私は地方自治の町でアベノミクスと遭遇した。しかし既に予算化されているものばかりであった。ここに第一の壁があった。
第二の壁は今まで使われていない資源の活用であった。有能な女性が集まれば可能性があったが、県、市、町、村のスタッフは余計なことを望んでいなかった。
第三の壁は安上がり予算の活用が求められていた。アベノミックス的幅広い発想が求められなかった。
第四の壁は予算を集めても、仕事をする人材(若者)が不足している。
第五の壁は賢い有能な女性の存在である。
その意味で海外からの移民の導入が求められる。
ではデフレになると、国民から税金を取ることは何を意味するのか、世間に金がなくなったから庶民から8%消費税をとると、景気が回復のだろうか?不景気時に庶民から税金をとると、国民が潤うのか?ここが第1問である。江戸時代に頭の良い徳川定信の政治は改革できなかった。
財務省のデフレも江戸時代にもどっている。
アベノミクスに対する批判は変わって官僚がデフレ政策をする権限がどこにあったのでしょうか。
はじめ金融政策として第一の矢を飛ばし、金融力で、2%インフレを試みた。それに対する財務省の反応はデフレ政策(消費税5%→8%)をもって、インフレ率を帳消しにした。財務省の言い分は、消費税増税はアベノミクス以前に決まっていた増税を実行したに過ぎないと言っているが、今の時期にデフレ対策をどのように成功させるのかそのことは触れられていない。
ではこの問題改革には別件の対策が求められている。現在の手法は金融政策だった。第一の矢方式である。第一の矢のケースは第一の矢を無限につぎ込むことでインフレ率を高めることを試みた。第2の矢が活動することで景気回復を実行することに目を向けられると容易に理解される。求められていたものが実行できれば解決が図れそうである。開発にはここでどのような措置がとれるかが問題である。
こ決定を無視したことを取り上げて、正当性を主張した。この言い分を何故安倍総理が飲んだか国民は理解できていない。内閣がかわったら、変わった内閣の言い分が正当化されるはずである。デフレ対策として緩やかなインフレ政策を実施したことは、理にかなっていたことであり、アベノミクスは財務省のデフレ政策を飲むことは国民に対して責任なしの行動と言える。ではなぜ安倍総理は財務省の要求をのんだかというと、安倍総理の花見会が違憲であり、財務省は細かい財務違反を笠に脅しをかけたからだ。財務省の検査官は一度決めたら、とことん違反に対する案件を絞り出し、内閣崩壊を狙えるところまで脅しをかけたと思われる。これが「―異形の経済政策はいかに変質したのかー」の1部分と思われる。
芝安曇のコメント
日本の企業では部長、課長、係長がいます。ここではプロジェクトを組まないで仕事に入ります。日本の職場では、係長の下では、その上の課長のところに顔出ししません。ここでは課長の下の人間は課長に認められることが肝要です。日本の企業では上司に気に入られることが重要です。そこで日本では直属の長に気に入られないと出世に遅れます。日本で重要なことは、早く重要な肩書を持つことです。日本は人に合うとき必ず名刺を出します。そこで彼の役職が世間にもわかり、早く評価されます。しかし直属の長からにらまれたら、悲劇です。
欧米では名刺で評価はされません。実績で評価されます。プロジェクト制の良いところはそこにあります。
そこでアベノミクスに戻ります。アベノミクスでインフレ率2%を上げないと、成績があがりません。しかし財務省では妨害しても成績は下がらず、ご褒美をもらえます。
これではアベノミクスが勝てるわけがない。今回の勝負はアベノミクスが第一の矢を放ちました。成功しました。一時的にアベノミクスが勝ちました。ところがその後に財務省に邪魔され勝ち負けなしです。そこで起こったことがあります。財務省の戦略はアベノミクスに使う金として、10年間昇給なしの400兆円を霞が関村の大企業に支払いました。そこで財務省は、すべてが終わったところで、大企業の懐に預けた金400兆円を社員への昇給なしで処理しました。国民を馬鹿にした手法をとりました。
財務省の違反捜査官は、違反があれば徹底的に理屈をつけて個人を排斥できる権限を持っているそうである。ホリエモンの違反は通常なら2年間の独房入りはさせる範囲の犯罪でなかった。アベノミクスはお花見で潰され、最後に最悪の事態で幕をしめたといえる。そして財務省の国民にたいする最後のしっぺ返しは、400兆円の大企業に対する減税である。これは高級官僚の天下り資金になっているはずだ。日本人は武家政治のころから、庶民への倹約を奨励し、結果として節約分は金持ちの懐に入る仕組みができていた。当節で言えば小泉総理時代に最低賃金法を受入れ、日本国民の貧乏化政策に貢献してきた。国民もとろいと言える。
格式高き大蔵官僚だったら、もう少し違った方法が取られたとおもいますが、一ランク下の財務省のやり方は、永遠に卑劣だという実績が残ると思います。
更に私が考えるに、財務省の財務管理は国民には複式管理なのに、彼らは単式管理をしています。複式管理であれば、その金は最初に提案した物件にしか使えません。今の財務省では、別件に使っており、日本の財務を預かっている部署が、自在につかえることがわかったら、犯罪ということができます。
財務省の円節約は、国民を貧乏にするだけで、財務官僚への昇給は国民全体の昇給で、
国民がさらに豊かになることを妨げています。
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