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第162回(2020.07.21) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その162
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(76)
―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(4)
渡辺 貢成 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所 |
第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)
第160回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(74)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(2)
第161回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(75)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(3)
第161回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(76)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(4)
A.Iさん、先月号で読者の皆さんに問題提起をしたが、今月はその回答をするのかな?
I.私が地域再生協議会の課題解決をとりやめたのは、新型コロナ感染防止対策という国を挙げての大問題が起きたからです。この問題の解決は国、地方自治が協力して、国民の安全を守る対策を取ったことで、第一次防止対策はそれなりに成果を出しました。
A.しかし、まだ第二次対策が確実に成功したとは言えないな!
I.しかし、感染防止対策は見方を変えると、国による強制的なデフレ策になり、第2次対策を完璧に行うと、史上最大の経済恐慌を引き起こすことになるので、そのバランスが最大の課題です。
A.その通りだな。無職で、バイトもなくなれば自殺者が出るかもしれない。それではコロナに勝っても、人災で生活に負けたことになってしまう。
I.私が真っ先に気になったのが、バランスの取れた感染防止対策の実施という視点です。 第二の視点は史上最大の経済恐慌に対する国の対策です。
本年5月に冨山和彦著【コロナショック・サバイバル】日本経済復興計画という本が出版されました。著者はIGPI(経営競争基盤)の代表取締役CEOで、わが国最強の企業再生プロフェッショナル集団であり、20年前のわが国の金融危機、10年前のリーマンショック、東日本大震災と、原発事故で成果を上げています。今回のサバイバル計画に関しては4か月で本書を出版し、次のステップの対策案の作成途中だそうで、そのスピーディーナ対応に頼もしさを感じました。
A.この種の対策はスピーディーでないと混乱をまねくので、好ましいことだと思う。
I.では、私が急遽本案件に乗り出した理由をお話しします。1997年にバブルがはじけた以降の日本企業の活躍が止まってしまったことです。同じ時期に米国がどのような動きをしたのかを説明します。
@ 1991年でソ連が崩壊しました。ソ連の崩壊後のクーデターでゴルバチョフを破ったエリチン大統領が政治の民主化活動をしたところ、シベリヤの目ぼしい油田が、米国ユダヤ資本に買い占められてしまいました。これに驚いたプーチン氏は素早く外国人の石油関連事業の所有禁止を法令化し事なきをえました。
A 1990年以降の米国は経営の視点を「製造業から経営のIT化に切り替えました。それは経営のスピード化という目的があったからです。1995年にはインターネットを普及させました。この結果世界中がネットワークで構成され、経営情報が世界中に転送されるようになり、経営のスピード化が実現化したわけです。
B インターネットの普及はすべての情報が国境という壁で制限されることなしに双方向に行き来できることを意味しますが、だれもそれを阻止しないで今日の状況を生みました。
C この結果経営のグローバリゼーションという概念が生まれました。
D 世界が本格的なグローバリゼーションになって、どんな展開があったか調べた。
〇EU事例です。欧州とその近接地域がEU連合に参加し、自国の有利な特徴を生かし、他と整合を取りながらEU全体に貢献するというのが理想的な目標でした。
ここには一つの大きな悩みがあります。EU加盟国全員がEU共同通貨で業務遂行を行っています。その結果すべての点で能力がある西ドイツと賃金レベルの低い東ドイツという東西の併合によって、ドイツ一国が大勝したことです。EU以外の国々は自国の経営状況の良し悪しで、その国の通貨価値が変動します。ゴルフでハンデキャップをもらい、得点争いをすると、仲間同士は実力レベルが平均化するため、勝ったり、負けたりで、競技が楽しくなり、長続きします。ハンデを固定化すると実力差が拡大し、ゲームがつまらなくなります。ここにEUが長続きするかという課題があります。
●米国の事例です。現在の世界では先進国の国内経済が飽和しており、成長率2%以下では共倒れとなってしまいます。そこで成長率6,7%の発展途上国と手を結び、発展途上国内に製造工場を作り、先進国に輸出すると、世界中のデフレを解消することになります。そこで、この利点を応用し新興国の低コストの労働者を導入と、米国からの資金で新興国内に工場を作ると、先進国同士の経済競争時代の不況を防止できます。ところが難点があります。巨大な資金を必要とします。
◎そこで、アメリカFRB(米国の中央銀行)は提案者の能力が認められれば、自己資金の100倍までの融資をするという提案です。この提案者は中国企業との合弁会社を設立します。企画・計画は米企業、製造工程は中国企業との合弁会社です。この結果、世界の経済が新しい軌道に乗りました。ところが新しい問題が発生しました。これまで米国を動かしてきた誇り高いWAPS(白人、アングロサクソン、プロテスタント)の存在がいなくなってしまったことです。ところがこのWASPが大統領選挙で反旗を翻し、トランプ氏を当選させました。今や米国を動かしているのはユダヤの資本とユダヤ人だということです。
A.今のグローバリゼーションの本質は能力のある個人が、FRBから自己資本の100倍の国債を借り受け、借りた国債という紙切れを、中国人が工場で製品をつくり、輸出することでドル紙幣に変換することで個人の資産に変換する。
I.今のグローバリゼーションは紙切れを、世界に通用しているドルに変換できる能力の戦いだということです。今の日本にできることでしょうか。
A.Iさんの提案は重要だ。来月討論をしようではないか。
I.了解しました。
以上
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プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー |
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第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう (2) (3)
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第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1) (2) (3)
第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
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第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
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