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第166回(2020.11.24) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その166
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(80)
―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(8)
渡辺 貢成 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所 |
第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)
第160回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(74)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(2)
第161回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(75)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(3)
第162回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(76)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(4)
第163回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(77)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(5)
第164回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(78)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(6)
第165回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(79)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(7)
第166回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(80)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(8)
A.私は今日本の現状が心配でならない。特に下記3テーマが課題だ
(1)第一が安倍政権の退陣とアベノミクス今後の展開
(2)財務省と政治:「最強官庁」の虚像と実像【清水真人著】
(3)「グローバリゼーション」と対応する日本式タテ型組織の実力
I. 私の心配事も上記と同じです。そこでAさんのテーマを下記に変えてみました。
(1) アベノミクス遂行最初の経緯とその結果
@)安倍政権のアベノミクス提案と財務省との確執:
@ アベノミクス実施に対し、国債の活用は官しか使えないという日銀法によって、最初拒否された
A これに対し、アベノミクス側は米国駐在のイエール大学浜田宏一名誉教授の力をかりて、国債活用が可能となった。アベノミクス側の勝利
B アベノミクス第1の矢:大胆な金融政策を実施するため、民主党時代に政府がきめた消費税増税実施の延期を宣言し、{緩やかなインフレ率2%}をめざして実行され、2年後満点ではないがインフレ政策が功を奏した。アベノミクスの勝利
C アベノミクスが基本的に定めていたのは「緩やかなインフレ率」政策で、これが順調に進めば、大企業に実施させた案件で収益のなかから、社員の昇給を実施することで、実際に国民が潤い、景気回復が拡大するという原則的シナリオの実施を要請した。ところが大企業はこれに応じなかった。それだけでなく、この時期に財務省は消費税8%増制を実施した。ここで財務省はアベノミクスに対する負け戦を勝利に導いた。財務省の勝利
D 財務省 は更に大企業が中間的に確保していた、利益+余剰金(社員の昇給その他)のうち余剰金を社員に配布せず、逆に減税を勝ち取った。財務省の大勝利
この結果日本の給与所得者は2000年から2010年まで同一賃金が決定され、尚且つ日本は米国と並んで世界一低い最低賃金法確立し、官僚、大企業群の上級国民的な報酬内容を確保した。
注:橘玲著「上級国民」みんなが薄々気づいていたが「言ってはいけない」分断の正体に書かれていた。
日本のキャリア組官僚と経団連傘下の大企業群の幹部は「上級国民」に位置付けられ、それ以外は下級国民になることが決定されそうである。これはキャリア組官僚の長年の念願である明治時代の勅任官に匹敵する報酬の確保に一歩前進した。逆に今後非正規社員の増加で、下級国民の誕生で長年の努力が実りつつある。
Eアベノミクスは次に【消費税10%増税】の延期をつげず、
第二の矢:機動的な財政政策の実施「緩やかなインフレ政策継続実施
◎ 2年間のインフレ政策でアベノミクスの勝利
◎インフレ後の大企業社員の昇給、乃至は適切な投資事業の発足がなされなかった。
大企業へのトータル400兆円規模の減税
アベノミクスは次期政権に引き継がれるが、それはさておき、1997年以降のバブル崩壊後不景気の連続であったが、大蔵省、その後の財務省はデフレ政策を堅持していた。そこで彼らは、このままでは財源がなくなるという理論で『今は国の危機である、国の危機に対し国民も同時に歳費負担に参画してほしいと訴えた。税金は全国民に平等になるように、消費税という形で納めてほしい』と頼んだ。このキャンペインはマスコミを通じてその合理性を大々的に行った結果、国が困っているなら協力しましょうということになった。
F 皆さん、この宣伝はおかしくありませんか? “国債は官の事業にしか使えない”と決めたことによって、所有が國民から官に移行したという「官の勘違いで」、債権者である国民が債務者扱いになってしまった。これが国民の第一のおろかさであることにまだ大多数が気付いていない。
G 第二は製造業世界一になった日本はバブルの崩壊で企業倒産が多く出るはずが、国民の財産1、000兆円を官が自由につかう権限を法令化したことで、製造業世界一1990年の日本の歳出総額70兆円、一般会計税収60兆円とわずか10兆円の差であった。2009年には一般会計税収40兆円、歳出総額100兆円となり、60兆円が持ち出しとなっているが、債権者への大々的挨拶が全くなく、国民が債務者の地位を獲得させられた。正確には国民に還元するべき金である。これを正確には詐欺行為である。「私たちは日ごろオレオレ詐欺に遭遇し、その金額が年間400億円弱と公表されている。アベノミクスは国債を使ってインフレ率を2%目当てで収益を得ている。この金は日本国民が有している国債が生んだ金で預金者の国民に属するものである。減税した剰余金は国の権利ではなく国民への返還金として取り扱うと、10年間で400兆円が返済されることになる。その理論でいえば財務省は大企業に400兆円の減税をしたのではなく貸し出したことになる。もし、減税なら年間400兆円/10年で年間40兆円のオレオレ詐欺に匹敵する。
H 私たちは官庁組織に対し、種々の疑惑をもっている。官僚組織の中の研究活動は大きく行われているが、海外各国が実施している年間の研究成果を定量的に示すことを要求していない。外国では契約時に成果を査定し、継続か、中断か決める。日本は不正をしないことだけが明確な査定条件のようである。産総研を例にとると、1000憶円の研究費から特許がとれたもの数件と特許で収益があったもの1件というもの。これではビジネスにならない。
以上
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プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー |
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう (2) (3)
第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1) (2) (3)
第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら!
第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
(5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15)
第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managmentへの転換
(3) (4) (5) (6) (7)
第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
(2) (3) (4) (5)
第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−
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第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)―
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第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(13)―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15)
第174回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(88)−再度「ジョブ型/雇用」と「メンバーシップ型/雇用」の相違とこれからの使い方
第175回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(89)
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第177回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(91)−日本人の奇妙な発想その3(ゾンビ企業の救済)
第178回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(92)
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第181回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(95)−官僚という秀才集団の持つ素晴らしさと恐ろしさ
第182回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(96)
第183回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(97)−IT能力の差【米国の自信;日本「ホンネとタテマエ」という風習】
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