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第183回(2022.04.22) 「プロジェクトマネジメントを楽しむ」 その183
「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(97)
−IT能力の差【米国の自信;日本「ホンネとタテマエ」という風習】
渡辺 貢成 kosei.watanabe@sweet.ocn.ne.jp
(有)経営組織研究所 |
第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)
第160回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(74)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(2)
第161回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(75)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(3)
第162回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(76)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(4)
第163回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(77)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(5)
第164回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(78)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(6)
第165回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(79)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(7)
第166回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(80)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(8)
第167回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(81)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(9)
第168回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(82)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(10)
第169回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(83)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(11)
第170回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(84)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(12)
第171回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(85)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(13)
第172回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(86)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(14)
第173回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(87)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(15)
第174回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(88)−再度「ジョブ型/雇用」と「メンバーシップ型/雇用」の相違とこれからの使い方
第175回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(89)
第176回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(90)−日本人の奇妙な発想その2
第177回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(91)−日本人の奇妙な発想その3
第178回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(92)
第179回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(93)
第180回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(94)
第181回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(95)−官僚という秀才集団の持つ素晴らしさと恐ろしさ
第182回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(96)
第183回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(97)−IT能力の差【米国の自信;日本「ホンネとタテマエ」という風習】
A.最初の課題はタックス・イーターという本が2014年に出版されました。日本経済は順調で1990年までは一般会計税収と歳出総額の差が正しく10兆円でした。ところが1995年では差額が28兆円、2000年には40兆円、それから横ばいになりますが2010年には60兆円となりました。
芝.財務省の予算設定です。日本企業は実はそれ以前の日本は橋本内閣時代にバブル崩壊に遭遇し、2000年から2003年の期間に経済再建を政策に入り、日本国経済の厳しい状況に出会った。第一に手掛けたことはゾンビ企業への対応です。1980年代の好景気でつくば地区をはじめとした財たくが燃え上がり、結果としては土地関係企業が怪我をした。彼らはわが国の公共投資に必要な存在であった。デフレ解消には公共投資が必要である。救済にはもってこいである。更に10年後にはオリンピックが待ち受けている。これを盛大にしたいという発想がまずあってもおかしくない。そこで財務省はバブル崩壊後に企業のゾンビ度を精査したところ、財テク被害者が多かった。その対策に頭を悩ませたが、ここでオリンピックも視野に入れ考えるとゾンビ支援もやむを得ないと判断し、公共事業とオリンピックでの予算をはじき、これまでにない200兆円を準備し、該当全社の救済を実行した。
芝.少し詳しくお話しすると、大蔵省がなくなる前1990年3月27日、金融機関に対し大蔵省銀行局長通達「土地関連融資の抑制について」が発行され、銀行に「不動産向けの貸し出し」に対し、「銀行の貸し出し全体の伸び率」を下回ること」というものであった。しかし実際にバブルが弾けたのは1997年であり、2000年からはバブル崩壊により救済する企業や機関を調査し、健全な組織はAという合格点をあげ、部分的に課題のある企業は課題箇所を削除した後にBランク合格とした。Cランクは組織のある部分が不具合であり、それを除けば合格できる企業にはその規模に応じて、大企業に吸収させ、倒産を防いだ。最後の組織は回復の希望が持てない企業をDランク、ゾンビ企業に格下げし、倒産を宣告した。
今回のバブルは不動産を主とした企業が大打撃を受けた。財務省はここで考えた。公共投資として200兆円を用意し、ゼネコンの救済を図った。残念ながらゼネコンが使う金額は復興のための設計と現場での見回り費がゼネコンのテリトリーで、現場での実質的な作業はゼネコン予算には含まれず、建設現場を受持つ中小企業に任されており、財務省はその仕組みをしらず、予算を取ってなかった。このため現場建設企業の7,8割が復旧工事に参加できなかった。また東日本災害復興の予算が少なく遅れが目立ってしまった。
A.芝さんはどうしていろいろ詳しいのですか?
芝.簡単です。私はお人よしなので騙されやすいのです。しかし人間は騙されないと成長しません。私がこのような面倒なことをいうのは、昭和期に官という種類の人種を敬っていました。ところが現実の問題になると欧米の発想と逆なのです。言うことがおかしいのです。官の仕事をします。担当官が出来上がった書類を見てこれでは駄目だ、これに変えろと言ってきます。困ってベテランの人に聞きますと、あの方の命令は社会では通用しない。しかし、ノーとも言えない。そこでどうするのかと聞くと、官への仕事用と、実際の仕事用の書類を2つ作り、両方納入することだな。なるほど、なるほど!
そして気が付きました。高偏差値秀才は記憶力の秀才で、ビジネスの秀才ではないことです。2年間で在籍箇所が変わりますので、高偏差値秀才は務まりますが、ビジネスそのものを理解することはできません。ビジネスには人を見る目、決断すべきポイントは何か。ここでは勝つべきか、負けておくべきかという状況における判断ができる人が求められています。すべての経験とは2年間の仕事で内容を理解し、次のプロジェクトで現場の長となって判断できるようになったとき、自立できる精神が生まれます。
A. 芝さんは「官の方はデフレ政策派が多いと言っていましたが、それはどんなことでしょうか」?
芝.家庭的な人種だからでしょう。
A. それはどういう意味ですか。
芝.家庭の主婦は、お金を使うと必ず、財布が軽くなっています。そこで節約しなくてはと考えます。ビジネスのお金は儲けるために買うわけですが、ただそれだけではありません。ビジネスでは国債の枠内で目的のものを買います。それはあなた個人の財布からでた金ではありません。そして、その金はすべて関係者にわたります。そしてその金をもらった人々は、自己に必要なものを買いますから、お金が町の中に出回っていきます。
家庭の主婦の金は戻ってきませんが、企業が使う金は、ぐるぐる市場を回っています。しかし「デフレだからと消費税を払うと、その金は市場に出回ってきません。それは国の懐に入ります。
A. それでは国が潤うのですか?
芝.多分それはできないと思います。実はアベノミクスが実行したことによって、莫大な金が、経団連を頭とする大企業に配布されました。
A.その理由はなにですか?
芝.経団連を頭とする企業に企業減税として配布しました。見たわけではありませんが、莫大な金です。最初に決めていた従業員の給料10年間分の昇給額を、財務省の判断で、従業員でなく、企業の減税に使われました。調査の範囲はここまでです。次回はアベノミクスに対する反論主張を取り上げてみます。お楽しみにしてください。
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プロジェクトマネジメントを楽しむ バックナンバー |
第1回 プロジェクトを楽しむには多くの仕掛けがいる
第2回 PMを楽しむ仕掛けは時間が生み出す
第3回 基礎をしらないとPMは楽しくならない
第4回 仕事を減らす楽しみを覚えよう (2) (3)
第7回 行動の中から楽しみを生み出そう(1)
第8回 行動を頭に合わせよう(2)
第9回 行動を頭に合わせよう(3)
第10回 目的があって仕事がある(1) (2) (3)
第13回 日本の『現場力』を再度強化しよう(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
第23回 「何か変だな」(1)〜「お客様は神様か?」
第24回 「何か変だな」(2)〜「頭を使う人々が、(生産性に)頭を使わないのはなぜ?」
第25回 「何か変だな」(3)〜「問題と課題の違いがわかるかな?」
第26回 「何か変だな」(4)〜「資格を取っても役に立たない?」
第27回 「何か変だな」(5)〜「「物事」とは何か?」
第28回 「何か変だな」(6)〜「タテマエとホンネ」とは何か?
第29回 「何か変だな」(7)〜「カタカナ言葉と漢字」
第30回 「何か変だな」(8)〜「これからは日本の時代って本当?」
第31回 「何か変だな」(9)〜「ものづくりは技術が基盤って本当?」
第32回 「何か変だな」(10)〜「サービスはタダか、サービスはマネーか?」
第33回 「何か変だな」(11)〜「少子化問題と一人っ子政策の討論」
第34回 「何か変だな」(12)〜「何か変だな!講演会」
第35回 「何か変だな」(13)〜「何か変だな!講演会2」
第36回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(1)〜PMOに消火活動チームの設置
第37回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(2)〜働く女性のために小学校の低学年児童の居残りは学校が面倒を見たら! 第38回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(3)〜アイデアは出すことより、実行+が難しい。実行が難しいから、皆考えなくなる
第39回 「世の中をよくするアイデアを出してみよう!」(4)〜How to の時代からWhat toへの転換
(5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15)
第51回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(1)〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
第52回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」(2)―緊急時の対策― 〜What toからHow to enjoy project managmentへの転換
(3) (4) (5) (6) (7)
第58回 「プロジェクトを実践して楽しもう!」―情報を活用する能力(1)―〜What toからHow to enjoy project managementへの転換
(2) (3) (4) (5)
第63回 「世界が変化している。原理・原則を知って変化に対応しよう」―ビジネスの基本に戻ろう(1)― −変わる基本、変わらぬ基本の理解−
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
第75回 「世界が変化している中で、日本人は自分のことをよく知っているのか」―勉強をしたバカとは何か勉強しよう(1)―
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
第87回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」−アベノミクスを成功させるためにー“想定外”と“ゼロベース発想”−(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
第99回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(13)―グローバル市場で“勝ち抜くための戦略”−(1)
第159回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(73)―日本がグローバル市場で勝ち抜くためへの反省と提案−(1)
(2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15)
第174回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(88)−再度「ジョブ型/雇用」と「メンバーシップ型/雇用」の相違とこれからの使い方
第175回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(89)
第176回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(90)−日本人の奇妙な発想その2
第177回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(91)−日本人の奇妙な発想その3(ゾンビ企業の救済)
第178回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(92)
第179回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(93)
第180回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(94)
第181回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(95)−官僚という秀才集団の持つ素晴らしさと恐ろしさ
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第187回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(101)
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第189回 「日本人がグローバリゼーション下で勝ち抜くための発想転換」(103)
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