今月のこれ!「チームビルディング」 

「プロジェクトのマネジメントができていない」という状況には2種類ある。ひとつはマネジメントの仕組みが導入されていない状況、もうひとつはそれなりのことはやっているのだが、何らかの問題があり、できないという状況だ。

 日本でもだんだん、後者の企業が増えてきた。このような組織の経営者と話をすると、多くの人が「一生懸命仕組みづくりをしているところで、まだまだ、不十分ですから」という。つまり、仕組みの導入はしているのだが、仕組みに不十分なところがあるため、十分な効果が得られていないと考えているのだ。

 このように考えるにはバックグランドがある。「継続的改善」という考え方だ。まず、何かの形に決める。その上で、問題がある部分は修正していく。特に日本の場合、仕組みを入れたら一挙に問題が片付くとは思っていない。「改善信仰」とでも呼べる文化がある。この考え方はプロジェクトマネジメントの計画に通じるところがあるし、また、成熟度に通じるところもある。大変、よいことだと思う。

 しかし、仕組みを入れたけどうまくいかないという状況には、仕組みの問題の隠れて見逃しがちな問題がある。それは、プロジェクトマネージャーに十分なスキルがないという問題と、チームが機能しないという問題だ。

 このうち、プロジェクトマネージャーのスキルの問題は、個人が解決すべき問題である。組織が面倒を見るような問題でもないし、見れるような問題でもない。しかし、チームの問題はプロジェクトマネージャーが解決すべき問題だ(もっとも、それはプロジェクトマネージャーのスキルなので、パラドックスに陥るのだが、、、)。

 そのためのスキルがチームビルディングである。チームビルディングとは、陳腐な言い方をすれば、「1+1=3」とすることだ。

 チームビルディングの基本は、「プロジェクトの目的を共有し、行動する」ことである。ビジョンを共有することは、行動することである。そのためには、プロジェクト憲章などにより、目的を明示することと同時に、その目的に向かってチームのメンバーが行動するように動機付けすることだ。

 「10月のこれ!」はチームビルディング。

◆チームビルディングについては、この記事を読もう!

チームビルディング【戦略ノート】

リーダーシップ考(1)【戦略ノート】
リーダーシップ考(2)【戦略ノート】
リーダーシップ考(3)【戦略ノート】
リーダーシップ考(4)【戦略ノート】

モチベーションからコミットメントへ(1)戦略ノート】
モチベーションからコミットメントへ(2)戦略ノート】

プロジェクト憲章【これだけ知っていれば困らない】

・プロセス6:チームを動かす(プロフェショナル:有料メルマガ)
□アクティビティ1:チームを編成する
□アクティビティ2:チームを結束し、動かす
□アクティビティ3:チームのパフォーマンスを高める
□アクティビティ4:自律的に動くチームに変える
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