◆目標設定の考え方
目標設定でよく言われるキャッチフレーズに「SMART」というキャッチフレーズがある。
(1)Specific(具体的に)
(2)Measurable(計測できる形で)
(3)Accountable(影響力のある形で)
(4)Realistic(現実的に)
(5)Time-bound(期限を設定し)
で「SMART」である。
(1)の「具体的に」では、何をどのように達成するのかを明確にする。(2)の「計測できる形で」では、目標とするコスト、納期、品質などを数値として明記する。(3)の「影響力のある形で」では、自分の力で達成できる内容にする。(4)の「現実的に」では、いろいろな意味で、実現可能な内容にする。最後の「期限を設定し」では、いつまでに目標を達成するのか、具体的な日時を明記するといったことである。
◆チームの目標の具体的な例
SMARTに留意し、プロジェクトチームのパフォーマンスの目標を設定する際には計画が基準になるが、それ以外にも絶対的なパフォーマンス目標があることが望ましい。著者が考えるチームパフォーマンスに対する目標の区分と、代表的なものをいくつか上げてみる。
【数量】
・問題報告書の処理日数
・変更依頼書の処理日数
【時間】
・アクティビティの実施計画数に対する実施実績
・計画より遅延したアクティビティ数
・ドキュメント1件あたりの作成時間
【品質】
・プロジェクト内の不良率、不良件数(成果物の不適合として顕在化しないもの)
・再テストの割合
【コスト】
・予算に対する実績
・プロジェクト内の間接コストの割合
【コミュニケーション】
・ルールへの違反率
・イレギュラーな会議の回数と、時間
【リスク】
・想定しないリスク事象の発生件数と、影響金額
・適用できたコンティンジェンシープランの比率
【調達】
・調達計画金額に対する実績
・調達納期
【スコープ】
・無駄になった成果物数
・スコープ変更の割合
これらをパフォーマンスの目標として設定し、その目標に向けてドライブすることにより、チームのパフォーマンスを向上していく。
(2003/11/20号より抜粋)
■アクティビティ1:チームを編成する
■アクティビティ2:チームを結束し、動かす
■アクティビティ3:チームのパフォーマンスを高める
■アクティビティ4:自律的に動くチームに変える
> 2003/11/06 アクティビティ1:チームを編成する
◆はじめに
◆チームってなんだろう?
◆OBS〜チーム編成の基本
◆OBSは本当に使えるか
◆OBSの問題を解消するために
> 2003/11/13 アクティビティ2:チームを結束し、動かす
◆キックオフミーティング
◆メンバーの相互理解と、目的の共有
◆責任と権限の理解、確認
◆チーム運用ルールの明確化
> 2003/11/20 アクティビティ3:チームのパフォーマンスを高める
◆パフォーマンスは考えられているか
◆目標の設定の方法
◆チームの目標の具体的な例
◆チームのパフォーマンスと個人のパフォーマンス
> 2003/11/27 アクティビティ4:自律的に動くチームに変える
◆パフォーマンス目標の使い方
◆文化が先か、行動が先か
◆ワークショップがお奨め
◆ワークショップの進め方
◆DNAはどこに蓄積されるか
|