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第4回(2004.06.30)
PMO機能の全体像 |
PMOの機能の見方はさまざまである。これは経営組織の見方がさまざまなこととまったく同じ理由だろう。ここでは、5つの分類をしてみる。
(1)PM実行マネジメント
(2)PM基盤マネジメント
(3)リソースインテグレーション
(4)プロジェクト運営技術の支援
(5)ビジネス・アライメント
(1)PM実行マネジメント
PM実行マネジメントは文字通り、組織がプロジェクトマネジメントを実行していくためのマネジメントであり、
・組織としての標準プロジェクトマネジメントの手法を確立する
・手法に合わせたツールを整備する
・標準工数とメトリクスを整備する
・プロジェクトで得られた知見のマネジメントを行う
などの取り組みが必要である。
(2)PM基盤マネジメント
基盤マネジメントという考え方は分かりにくいかもしれないが、組織としてプロジェクトマネジメントとスムーズに運営するための、機構、仕組み、ガバナンス、設備などのマネジメントである。マネジメント活動としては
・プロジェクトガバナンスのマネジメント
・人や組織、プロセス成熟度のアセスメント
・機構や仕組みのマネジメント
・施設や設備のマネジメント
などを行う必要がある。
(3)リソースインテグレーション
リソースインテグレーションはプロジェクトに必要なリソースの管理、開発、準備などを行うマネジメントである。このためには
・リソースマネジメント
・トレーニングと教育
・キャリアマネジメント
・チーム形成
といったマネジメント活動が必要になる
(4)プロジェクト運営技術の支援
プロジェクト運営の技術支援には大きく分けると2つの側面がある。ひとつはプロジェクトマネージャーの技術支援で、もうひとつはプロジェクト運営全般の支援である。
プロジェクトマネージャーの支援という点では、
・メンタリング制度を立ち上げと運用
を行う必要があり、また、プロジェクト運営の全般的支援としては
・計画サポート
・プロジェクトリカバリーの支援
・プロジェクト監査
などを行う必要がある。
(5)ビジネスアライメント
ビジネスアライメントも分かりにくい概念であるが、PMOが組織のマネジメントの一端を担うのであれば、何らかの形でビジネスの入りこんでいく必要がある。その入り口は
・プロジェクトポートフォリオマネジメント
であり、また、そのために
・顧客リレーションシップマネジメント
・ベンダーリレーションシップマネジメント
などを行う必要がある。その上で、
・ビジネスパフォーマンスマネジメント
を行っていく必要もある。
次回からは、それぞれのマネジメントについて、実際にはどのようなことをすればよいかを説明しておく。
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