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第9回(2003.04.01)
行動できるプロジェクトマネージャーのコンピ |
第8回のプロジェクトマネージャーへの道では、「プロジェクトマネジャーである前にマネージャーであれ」と力説しました。
今回は、この意味についてもう少し深く考えてみたいと思います。今、IT化ですとか、グローバル化といった中で起こっている現象として、
マネージャーにプロジェクトマネジメントの資質が求められている
ということがあります。これはどうしてかというと、仕事の質が変わってきているからです。一言で言えば、同じことを繰り返すことによって付加価値をつけることから、一つ一つの仕事に如何に付加価値をつけていくかが問題になってきています。例えば、モノを作ることを考えてみてください。今までは、大量にモノを作り、大量に作ることによってコストを下げ、その分を付加価値にしていくというのが基本でした。しかし、今は、大量生産といえどもそんなに商品のライフサイクルは長くなく、ロットでみれば、以前の半分とか三分の一などといったものが増えています。また、ITの普及の影響で一昔前なら、発電プラントとか、ビルとか、大規模情報システムといったものの専売特許だった「受注開発」があらゆるモノに広がってきています。この中で、価格的に低レンジのものは「マスカスタマイゼーション」ということで対応し、ミドルレンジのものは「プロジェクトマネジメント」で対応するというのが基本になろうとしています。
いずれにしても、仕事の時限性が高くなり、また、不確実性が高くなっていることは確実で、これに対処しようと思えば、マスカスタマイゼーションのようにプロジェクト対応ではなくても、プロジェクトマネジメント発想が必要になるのです。
さて、では、プロジェクトマネジメント発想ができるマネージャーにはどのようなコンピテンシーが必要なのでしょうか?プロジェクトマネジメントOS本舗では、7つの柱を考えています。
一つ目は、なにがなんでもプロジェクトをやり遂げるという強い意志を常に持って行動することです。このような「成果」を求めることに関連するのコンピテンシーが必要になります。
二番目は、ゴールへの到達のために闇雲に走るのではなく、少し、高い視線から、ゴールまでの道に横たわる障壁を見抜き、それをうまく乗り越えていくことが必要になります。このような行動のためには、計画クラスター、特に戦略に関する部分のコンピテンシーが重要になります。
三番目は、プロジェクトがどのような状況になっても常に顧客のことを第一に考え、顧客の満足なくしては目的の達成はありえないという意識を持った行動が必要になります。このためには「顧客クラスター」のコンピテンシーが重要です。
また、プロジェクトマネージャー一人でいくらがんばっても、必ずしも顧客に高いレベルの満足を与えることは難しく、本当の意味で顧客に満足を与えようとすれば、チームをまとめて、顧客に向き合う必要があります。このような行動を可能にするのが、チームクラスターのコンピテンシーなのです。これが四番目になります。
さらに、精神論だけではどうしようもなく、プロジェクトマネージャーはメンバーの持つ技術やスキルを、うまくサービスやプロダクトに反映させていかなくてはなりません。このようなマネジメント行動は、技術クラスターのコンピテンシーにより可能になります。 また、このようにして生み出されるプロダクトやサービスの品質のことを考えておく必要があります。このような行動は効率品質クラスターのコンピテンシーにより可能になります。これが6番目です。
さて、このような一連のマネジメント行動を現実に行うためにもっとも重要なのは、プロジェクトマネージャー自身が自らを律することに他なりません。これが7番目のクラスターです。
以上のようなコンピテンシーはどのように実現されるのでしょうか?マネジメント知識だめでもだめですし、人間性や、ヒューマンスキルだけでもだめです。専門知識だけでもだめです。例えば、プロジェクトを最後まであきらめずにやりきるには、あきらめない、責任感があるといった人間性、実際に複雑なプロジェクトをうまく動かすマネジメント知識、ぎりぎりの判断を可能にする専門知識、リーダーシップやコミュニケーションなどのがバランスよく、統合的に発揮される必要があります。
これは、今までは経験によってのみ統合されると考えられてきましたが、プロジェクトマネジメントOS本舗の提案するプロジェクトマネージャー養成塾は、その統合を研修を通して可能にします。プロジェクトマネーージャー養成塾では、上の7つのクラスターを1回1クラスターずつ取り上げ、それらを強化するために、講義、グループ演習、ロールプレイ、エクスサイズなどを組み合わせたプログラムになっています。行動できるプロジェクトマネージャー、プロジェクトマネジメントのセンスを持つマネージャーを目指す人にはお奨めです。
プログラムなど詳しくはこちらをどうぞ。
http://pmos.jp/juku/index.htm
をどうぞ。
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