プロセス2:完璧なWBSを作る

■ちょっと立ち読み

『WBSの作成(2)〜アクティビティの定義とOBS作成』

◆ワークパッケージからアクティビティに
 前回、ブレークダウンのコツの話で終わったので、もう一度、復習をしておく。WBSの作成では、まず、成果物を洗い出し、分解していく。そして、適度なサイズに分解された段階で、分解された成果物を得るための作業の洗い出しにかかる。これが、ワークパッケージである。

 ワークパッケージのままでもよいのだが、これだと前回述べたようなプロジェクトのコントロールの単位として大きすぎることが多く、もう少し、小さくしたいので、さらにアクティビティに分解する。

http://www.pmos.jp/juku/pmos-pro/process2/snet-wbs.htm

にこの開発のWBSの例を示してあるので、まず、こちらにさっと目を通して欲しい
(※パスワードプロテクトがかかっているので見れません)。

 例えば、ワークパッケージとして、

  商品データ>オフィス家具>自社商品データ作成(WP)

というブレークダウンをしている。

 ワークパッケージから、アクティビティに分解するということは、さらに、細かく作業分担を決めるということである。上の例で、自社商品データ作成としただけでは、何をやってよいか分からないし、また、計画スパンで考えても仮に100点のデータがあるとすれば、1件あたりの工数を4時間としても400時間、つまり、5人(8時間労働)でかかっても2週間(10日間)の作業になる。そこで、WBSにあるように、商品画像の作成と、テキストの作成に分割する方がよいだろう。

 アクティビティに分解する作業いうよりも、WBSのブレークダウン作業全体といった方がいいかもしれないが、WBSというのは時間、順番の概念のない手法であるという点を頭によく入れておく必要がある。PMの導入コンサルティングや、研修などをしていて、以外とWBSでつまづく人が多いのはここの勘違い(錯覚)である。

(2003/06/18号より)


■6月号(プロセス2) 目次

> 2003/06/04 アクティビティ1 スコープの特定がプロジェクトの成否を決める

◆最初に
◆プロセス2のケースストーリー
◆WBSの前に
◆成果概要記述書の詳細化
◆アクティビティ1に関連するプロジェクトマネージャー養成マガジンの記事

> 2003/06/11 アクティビティ2 WBSの作成(1)〜成果物のブレークダウンをするコツ

◆成果物をブレークダウンする
◆WBSを作ることそのものが目的ではない
◆コントロールの視点から留意すべきこと
◆目安は必要

> 2003/06/18 アクティビティ3 WBSの作成(2)〜アクティビティの定義とOBS作成

◆ワークパッケージからアクティビティに
◆体制を決めるOBS
◆WBSはOBSと一緒に使って始めて効果がある
◆プロジェクトマネジメントOS本舗関連記事一覧

> 2003/06/25 アクティビティ4 マイルストーンを設定する3つの原則

◆マイルストーンとは何か?
◆マイルストーンは計画の検証ポイント
◆マイルストーンを設定する原則
◆プロジェクト作業の視点からのマイルストーン
◆経営管理の視点からのマイルストーン
◆顧客管理の視点からのマイルストーン
◆アクティビティ4に関連するプロジェクトマネージャー養成マガジンの記事


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