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第182回(2008.05.20)
段取りとは何か? |
◆段取りがとれているとはどういう状態か
現場力に関する活動の中で、段取りというのが意外と認識されていないことに気がついた。今回の話題は段取り。
著者が会社に入ったときに、まっさきにいろいろ言われたのが段取りを考えて仕事をしろということだった。段取りというのは、結構深い言葉である。段取りを考えると考えるという言葉も微妙だ。段取りにつく動詞は「取る」だと思う。
では、段取りを考えている、あるいは、段取りが取れているというのはどいういうことだろうか?基本的には2つの条件があるように思う。
・作業着手が可能なレベルまで作業内容が明確化されている
・その作業内容に応じて作業を実施すれば目標が達成できる
の2つである。
基本的にはと書いたのは、日常的なルーティン的な作業の場合である。ルーティンではない場合には、ここにもう一つの条件が加わる。
・実施する作業を失敗させる要因が察知でき、対処方法を決めている
という条件である。リスク対処である。この点は少し先送りする。
◆段取り八分
さて、段取り八分という言葉があるのをご存じだろうか?段取りが終わったら8割方、その仕事は終わったようなものであるという意味の言葉だ。これは本当だろうか?
ひとつ、研修でよく使うエクスサイズをご紹介するので、考えてみてほしい。
まず、最初の状況は、今日の夕食の買い物にスーパーにいく。あなたはどちらの行動を選ぶだろうか?
(1)あらかじめメニューを考えておいて、材料をメモし、メモどおりに買う
(2)とりあえず、スーパーに行き、商品をみながら何を作ろうかと考え、必要な材料を買う
実は、この選択肢への答えだと(2)が結構多い。料亭の料理長ではないが、手に入る材料の質を見ながらメニューを決めるというのは、まあ、一理あるかもしれない。
では、以下のように変えるとどうだろうか?
(1’)あらかじめメニューを考え、冷蔵庫の中を確認して何が足らないかをチェックし、足らないものをメモして買ってくる
(2’)とりあえず、スーパーに行き、商品を見ながら何を作ろうかと考え、冷蔵庫の中を思い出しながら、足らないものだけを買い足していく
こうすると、(1’)が圧倒的に多くなる。段取りというのは(1)のような仕事だと考えている人が多いのだが、実はそうではない。多くの場合、(1’)の仕事が段取りである。
もし、(1)を段取りだと考えてしまうと、段取りが終わったら作業が8割終わったなどとは到底言えない。スーパーにいって、「あれ、これは冷蔵庫にあったんじゃないかな」と悩むことになり、もう一度、家に引き返して確認をすることになりかねない。
つまり、リストは作ったのだが、買い物という作業に「着手」するに至っていないのだ。最初に示した条件からすれば、まだ、段取りが取れていない。
もうお分かりだと思うが、何もない更地の家を建てるような仕事というのはそんなにあるものではない。多くの仕事には制約がある。段取りと取るというのは、その制約の中で、どのような作業をどのような手順で行うかということを考えることだ。
だから、段取りが終わればあとは買い物をするだけで、誰でもできるのだ。だから80%は終わったも同然なのだ。メニューを考える、そのメニューを料理を作るために買わなくてはならない材料を決める、この2つが終われば、8割方、終わったという気にならないだろうか?
誰でもできるということろにも一つ、ポイントがあるがこれはまた、先に述べる。
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著者紹介
好川哲人、MBA、技術士 株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
20年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「コンセプチュアル・マネジメント(無料)」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。
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